アートとは何か?
芸術とは何か?
あるひとは、一度廃れた物へ対する「懐かしい」という感情が、作品に価値を生むという。
日本人が印象派の画家の絵が好きなのはそのためらしい。
印象派の画家のほとんどが、ジャポニスムの影響を受けていたから、そこに投影された日本の色彩や構図やその他を感じ取って、日本人はノスタルジーを感じているらしい。
ごもっともな意見だ。
クラシック音楽も、とうの昔に廃れている。
音楽は、博物館や美術館に飾られることがないから、あまり意識されないが、とうの昔に滅んだものを、稀有な人々が未だ演奏したり、聴いたりしている。
その音楽に魅了されて、ここまで生きてきた1人が、この私ですよ。
…ええ。
バッハだって、自分の楽曲がこんな黄色い肌の平たい顔の民族によって演奏する日が来ることを思ってもみなかったから、どのように演奏するかはアバウトにしか書かれていない。
わからなかったら、走ってバッハのところに聞きにいけばよかったし。
地産地消の音楽だった。
教会で使われたり、ある一つの役割や機能として、その昔、クラシック音楽は生きていた。
…決してクラシック音楽は死んでいるとかそういうことではないが、一度死んだということは、認めざるを得ない事実だろう。
まだ、生きた音楽があるとしたら、現代音楽だろうか?
だが、現代音楽という面白いジャンルは、狭い世界で回っている。
もちろん、クラシック音楽という世界も狭い世界の中で回っている。
現在、商業音楽に位置される音楽は、どうしてタダになったのか?
YouTubeでも、サブスクでも、その楽曲を得るための金銭的な支払いはない。これはすごいと思う作品でも、どれだけお金がかけられた作品でも、基本的に享受するのは無料だ。
クラシック音楽と商業音楽には、どんな違いがあるのか?
音楽産業を殺したのは、ノースカロライナ州にあるCD製造工場に勤めていた労働者が、発売前のCDを盗んで違法アップロードしていたことが発端となっている。
ネットに転がっていた海賊版の作品たちは、ほとんど1人の男によって世界中にアップロードされたものなのだ。
世界中のたくさんの人たちが世界のあらゆるところで、同時多発的にアップロードしたものではないそうだ。
ずっと昔に、発売された『誰が音楽をタダにした?』という本を読んで衝撃を受けた。
…もう、ほとんど内容を忘れかけているので、もう一度、読み直そうと思っている。
基本的に、商業のことやビジネスにおいては全く詳しくはないのですが、その根源を探っていくと面白い。
最近、面白い出会いがあった。勝手に1人で出会ったのだが、岡田斗司夫さんという不思議な面白いおじさんだ。
岡田さんの話は面白い。
良いコンテンツを作り、大きく成長していく企業のことをジャイアン(大型恐竜)に例えて、こういった組織は資金を潤沢に使うことができるが、大きくなりすぎて、しっかり回していくためにもさらに資金が必要になる。
そして、前に作ったコンテンツを超えるものを作らないといけなくなり、資金を注ぎ込んですごいコンテンツを作らざるを得なくなる。それがうまくいけばいいが、一回コケただけで一巻の終わりになる(絶滅)。
その点、低コストで作るものは、失敗してもほとんどリスクはないが、当たるとコストがかからなかった分、まんまプラスになる。こういうことをやる人のことを、賢いスネオと表現していた。
大型恐竜の特徴は、倒れそうになったときに共食いを始めるらしい。
だから、大きな組織に寄りかかっている愚かなスネ夫は真っ先に食い物にされるそうだ。
…確かにそうかもしれない。
岡田さんは、賢いスネオになれ!とおっしゃっていた。
これをもう、2019年の時点でおっしゃっていたのだから、すごいなぁ。
それから、YouTubeにあるスターウォーズ解説も、昨日観たが、非常に面白かった!
まさか、共和政ローマから帝政ローマの歴史がなぞられているとは!
アメリカという国には建国神話がなく、それに近いものが「西部劇」と「オズの魔法使い」で、アメリカ人にとってスターウォーズが建国神話になっているなんて!
やっぱり、人が価値があると思うものには、ノスタルジーがあるんですね。
まあ、スターウォーズはノスタルジーだけではないですが。
ちゃんと入っているんだなぁ、と。
何も知らないで生きていくのもいいですが、少し知ると、世界は面白くなる。
また、スターウォーズを見直したいと思いました。
皆さんは、123456の順番で見ますか?それとも456123?
岡田さん曰く、123456123だと、いいらしいですよ。
7、8、9はいつ見よう。笑
下層音楽家非同盟 いずみ